Purdue大学研修に同行して
米澤智洋
2009.8.1-15.






1.はじめに
 今期のPurdue大学(P大)同行教員である私は、考え方や言動に学生くささが抜けず、親しみやすいが頼り甲斐のない先生として評判である。そして、英語が苦手である。したがって、私が学生の前で持ち前の英語を披露しただけで、「こりゃ自分達で何とかしなくちゃなるまい」という意識が、学生たちに強く芽生えた。
 学校側からは学生に対して、「同行教員は同行するだけだから、教員を頼らないで自分で頑張りなさい」と繰り返し説明があった。普通はそういう説明を受けても、「そうは言っても助けてくれるだろう」といった甘い考えが抜けないものであるが、今期P大研修組に関しては、そんなことはなかった。本研修が成功裏に終えることができたのは、学生達一人一人が、しっかりと自立した考えのもと、精力的に研修に励んだためである。まずは自分達の力で意義ある研修成果を勝ち取った学生達に労いの言葉を申し上げたい。
 2週間という長い研修期間を通して、高い学習意欲を持ち続けるのは相当困難なはずである。これを可能にしたのは、Dr. Tomo、Dr. Sandyをはじめとする、P大のたくさんの先生方の細やかな心遣いによるものである。そして、日本から様々な面においてバックアップしてくださった、折野先生、大浪先生をはじめとする国際交流委員会の先生方のおかげである。この場をかりて両校の関係者の皆様に心より御礼申し上げたい。
 本報告書では、同行教員の仕事について、事前準備、研修中、P大でお会いした先生方の3つに分けて述べていきたい。来年以降の同行教員の先生の、他山の石となれば幸いに思う。





2.事前準備
・英会話レッスン
 こんな研修に参加しようという学生は、きっとみんな帰国子女とか上手に英語喋れる子ばっかりなんだろうと思いきや、そんなことはなくて、英会話初級レベルの人たちがほとんどである。海外に行ったことのない者も多い。したがって、英会話レッスンは強く勧めるべきである。ただし、このレッスンは、ほっとくとLとRの発音がどうだとか、コインの数え方がどうだとか、あまりにも稚拙なプログラムが始まるので、そのままでは到底役には立たない。教わる側から英会話の先生に様々に提案し、レッスン内容を変えていく必要がある。
 今期P大研修組のリーダーはM.S..さんで、彼女は英語が比較的上手であるうえ、向学心も高く、優れたリーダーシップを発揮してくれた。半分英語半分日本語の雑談会といった風のレッスン内容を取りやめ、各自スピーチを用意してきて発表するようにしたり、病院で用いそうなスキットを準備してきてロールプレイングしたりするようにしたので、我々の英会話レッスンは大変実りあるものになっていたと思う。

・英単語
 かなり英会話のできる学生でも、専門用語について言えば、その知識は貧弱である。研修中は専門用語のボキャブラリーが理解度を大きく左右するので、学生達は英会話レッスンだけでなくボキャビルにも力を入れる必要がある。
 今年出版された谷口和美著「パーフェクト獣医学英語」は、獣医専門英語に特化した教科書である。学生達は出発前からこれを覚えるだけでなく、研修中も様々な場面でこの本を開き、有効に活用していた。今後もこの本をどしどし利用するよう推薦したい。総論的な前半部分よりも、各診療科に分かれて記載されている後半部分の方が役に立っていたようなので、学生達にはこの本を巻頭から始めるのではなく、後半の自分の興味ある分野から勉強するように指導したほうがよいと思う。また、この本には病名、略語、医療器具に関する記述がほとんどないので、それらについては別に勉強する必要がある。
 選抜テストでもちいた専門英単語集も、研修現場で頻出するとても有用な単語集である。しかし5年生たちにとってこれらの専門用語は、そもそも日本語でも意味が分からないことが多い。そこで今期P大研修組では、選抜テストでもちいた専門英単語(約900語)を、その意味とともに覚え直すことにした。4月から1週間に90語ずつを範囲とし、毎週月曜の昼休みに小テストを実施した。難解な専門用語については、日本語の簡単な説明文を付けた。これはもともと忙しい5年生達にとってかなりの負担になったはずだが、最後まで皆よくがんばった。

・研修内容の調整
 本研修は、日本で言うところのポリクリにあたる内容を、P大で2週間かけて行うものである。学生達は6月頃にP大から送られてくる予定表に名前を書き込み、いつどの診療科で研修を行うかをあらかじめ決めておく。一つの診療科に連続して行き続けてもよいし、日替わりで多くの診療科に行ってもよい。ここで決めた予定は、現地でも状況に応じて変更することが一応可能である。しかし現地での再調整は、P大の先生方の手を煩わせることになるので、できるだけ入念に予定を決めておくことに間違いはないと思う。
 ポリクリ以外にP大の何かを特別に見たり聞いたりしたい場合、事前にメールもしくは電話でこちらの要望をP大にお伝えすれば、学生の要望に合わせて研修内容を個々に調整してくださる。同行教員は学生達の一人一人の興味を詳しく聞き出して、これを担当の先生(今期はDr. TomoとDr. Sandy)に伝え、個別の調整をお願いすればよい。
 今期の調整の中で特筆すべきは、H.U.君の調整だった。彼はP大の基礎研究について研修したいと考えていた。事前の調整によって、彼は2週間の研修期間中、ポリクリには一切参加せず、P大の基礎研究を行っている施設に行って研修を受けた。このような大幅な研修内容の変更が可能だったのは、汾陽先生が先方に丁寧に依頼してくださったことと、受け入れの先生方が労力を惜しまず親切に対応してくださったためである。今期のこの試みがきっかけとなって、本研修がポリクリだけでなく、基礎研究についても学べるような、幅広い活動のできる研修になるとよいと思う。
 今期我々の相手をしてくださったDr. TomoおよびDr. Sandyは、研修内容について多くの融通を利かせてくださった。彼らは有意義な研修生活を送るためには必要に応じた研修内容の調整が不可避であると考えてくださっており、研修中の再調整も織り込み済みであった。来季は担当となるP大の国際交流委員長が新しく選出される予定のため、この辺の事情については変更される可能性がある。

・土産
 学校と私からのお土産として、2.5万円かけて14品買った。数量的には十分か、多少多かったように思う。M.S..さんに教えてもらい、三沢基地のそばにある雑貨屋「中塩」で店長に見繕ってもらった。般若の面、日本舞踊人形、小さい掛軸、日本手ぬぐいを買った。学部長Dr. W.R、学科長Dr. P.C.、病院長Dr. M.A.、本研修の担当だったDr. Tomo、およびDr. Sandy、元交流委員長Dr. A.N.、面会や調整の伝達をしてくれた事務職員Ms. B.C.、およびMs. C. L.、植木さんを受け入れてくれたDr. P.R.、およびDr. S. L.、家に招いてパーティーをしていただいたDr. Steve、Farewell partyに来ていたDr. A. B.、Dr. J. P.、Dr. H. H.にお渡しした。
 しかし、学生達から心のこもったプレゼントを多数贈ることになるので、同行教員が「学校から」として改めて土産を用意する必要があるのか、個人的には疑問を感じた。そんなお金があったら、学生達のプレゼント費用を補てんしてあげたり、渡航先で学生達にご飯を奢ってやったりした方がよいように感じた。





3.研修中
・飛行機に乗る
 成田で集合し、インディアナポリスまで学生達を連れて行く。そして連れて帰る。団体旅行にまつわる様々なトラブルが当然発生するので、移動中は同行ではなく「引率教員」として学生達と接したほうがよいと思う。特に往路の乗り継ぎではトラブルのない年はないほどである。乗り継ぎには往路は3時間以上、復路も2時間以上をみておくべきである。
 シカゴ空港の国際線到着場所から国内線出発ゲートまでは遠い。今期は、到着の30分の遅延、入国審査での多少の審議、荷物はいったん自分で拾って再度預け直す必要があったこと、モノレールを利用した国内線発着場までの移動、などにより、予定到着時刻から乗り継ぎ先のゲートにたどり着くまで2時間20分かかった。久留主先生が乗り継ぎ便にかなり時間的余裕を持って予約してくださったので、特に焦ることなく乗り継ぎできた。
 入国審査では、「何しに行くのか」の問いに、「大学に勉強しに行く」などと答えると、「就学ビザはどうした」「現地での費用はどうする」などといった質問が返ってくる。これに対する回答に矛盾があると、奥の審議室に連行されてしまう。従って入国審査では無難に"Sightseeing"と答えさせるように指導すべきかもしれない。また、出入国カードや税関申告書は、裏面やサインの記述を忘れる者が続出するので、一応全員の分をチェックしてやるべきであった。
 復路では、荷物の重量オーバーが続出した。重量を考えて梱包するよう事前に注意を促すべきであった。預ける荷物は一つあたり50 lb (約23 kg)以内に納めなくてはならないが、一人当たり2つの荷物まで預けることができる。無理してひとつの荷物に詰めるのではなく、2つに分けて詰めるよう周知するとよいと思う。
 今期の復路の乗り継ぎでは、荷物は自動的に乗り継ぎ便に移送されたこと、到着ターミナルが国際線出発ターミナルであったことなどから、比較的時間は取られなかった。しかしそれでも予定到着時刻からゲートにたどり着くのに30分かかった。

・研修を見守る
 初日のオリエンテーション、学内ツアーは学生と一緒に参加する。2日に1回程度開かれる、レジデントによるランチョンセミナーにも学生と一緒に参加する。さらに今期は、私自身が約1時間の研究発表セミナーを行わせてもらった。それ以外、すなわち学生達がポリクリ研修を実際に行っている時間は、1.学生達の日程の再調整のためにDr. Tomo、Dr. Sandy、Ms. Barbらにお願いにまわる、2.P大の先生方と面会して、施設を見せていただいたり、お互いの仕事内容や本研修の今後の方針等について話し合ったりする、の2つだけである。毎日大体2〜3人の先生と一人あたり30分から1時間程度の面会をすることになる。残りの時間、合わせて約4時間程度が自分の仕事をしてよい時間となる。
 今期はDr. TomoとDr. Sandyの計らいにより、私には無線LANのアカウントと個室が与えられた。P大での研究発表セミナーは私にとって初めての英語による口頭発表で、前半の仕事時間はすべてこれの準備にあてた。後半は論文作成などを行なったが、夏休みに親戚の家で宿題するのと同じくらいはかどらなかった。
 ホテルに戻って夕食をとった後は皆で集まって、1時間程度かけてその日の研修内容の振り返りと共有化をおこなった。Dr. Tomoの計らいによって今期は課外パーティーを少なめにしてもらったので、例年よりこの時間を多めにとることができた。学生達はとても疲れているので、この話し合いはかなりきつそうだったが、ここで話し合われたことが翌日の彼らの行動に活かされたりしていたので、無理してでもやるべきであると思う。同行教員としては、この機会に学生達全員の健康状態や精神状態を確認できる点もよかった。
 週末には州のお祭りや動物園の見学に連れて行ってもらった。Dr. TomoおよびDr. Steveに主にお世話になった。平日も、ときにはショッピングモールや水泳プールに行ったり、夕食会が催されたりした。これらについては、同行教員でありながら、学生と同様に歓待していただいた。

・研修内容の再調整
 研修内容は臨機応変に変更された。前述したとおり、P大の先生方は、こまめに学生の意見をくみ取っては、必要に応じた研修内容の再調整を行ってくださった。
 A.W.さんの場合、自分の卒論研究で利用している共焦点顕微鏡のテクニシャンがP大にいることを研修中に知り、見てみたいと思った。Dr. Tomo、および学部長秘書のMs. B. C.の計らいによって、一緒に実験する時間を設けていただいた。
 また、北里大の卒業生のN.S.さんとお会いすることができた。N.S.さんは病理学研究室出身で、柿崎先生と同期だそうである。在学時代には本研修制度を利用して、テネシー大学へ行かれたとのことだった。現在はP大獣医学科の附置研究施設である動物病診断研究所(ADDL)に、大学院生(Pathology graduate students)として留学中である。Dr. TomoとN.S.さんの計らいにより、学生達全員でADDLの施設見学をさせていただいた。N.S.さんとは、皆で夕食をご一緒するなどして、留学に関するあれこれをお話ししていただいたりもした。
 その他にも、学生が研修予定の診療科に行ってみたら、「本日の診療はなし」とか、「3時までは暇」とかいう場面が多々あった。その場合、Dr. Tomoが迅速に対応してくださり、別の診療科の研修に参加するなどして、有意義な時間を過ごせるよう配慮してくださった。

・健康管理
 ホテルからP大へはバンで通学するため、学生達とは毎朝・毎夕必ず全員と顔を合わせることになる。そのため、健康チェックは簡単に行うことができた。今期は幸運なことに、全員概ね健康であった。到着後は長旅による頭痛や発疹、中盤では疲れや食生活の違いによる頭痛・腹痛、後半はレクリエーション後の日やけどなどを訴える者があったが、どれも軽度で問題にならなかった。同行教員としては、今期の学生達を見ている限り、渡航中の自己管理を促すだけで十分なように感じた。そのほかには、新型インフルエンザによる渡航自粛の通達が解けてないこともあり、手洗い励行に注意を払った。
 ただし帰国後に、微熱や軽い風邪をひくなどした者が3名あった。健康管理については帰国後についても注意を払っておく必要がある。

・スピーチ
 到着時、ウェルカムパーティー、オリエンテーション、自分のセミナー、研修修了式、さよならパーティーでスピーチがあるかも、と準備していった。しかし結局、P大の先生方の面前に出て形式ばったスピーチをすることを求められたのは、自分のセミナーの前と、研修修了式のみであった。修了式でのスピーチを巻末に掲載したいと思う。





4.P大でお会いした先生方(順不同)
 皆さん大変気さくでサービス精神旺盛な方ばかりだった。とても外人慣れしており、私の英語でも大変よく理解してくださった。
・Dr. Tomo 本研修の多くの部分を準備していただくとともに、研修中の学生の指導をしていただいた。空港まで送迎していただいたり、ホテルまで来ていただいてオリエンテーションしていただいたり、あらゆる場面で頼りにさせていただいた。麻酔科の先生で、各診療科を縦横無尽に行き来する業務形態であることも手伝って、学生達が各科に散らばったあとも終始面倒見てくださった。
・Dr. Sandy 本研修の多くの部分を準備していただくとともに、研修期間中の私のスケジュール調整をしていただいた。空港まで送迎していただくなど、就業時間外にも細やかに対応をいただいた。我々のために日本語を勉強してくださっていた。
・Dr. P. C. 学科長で、研修初日にP大獣医学科について概要の説明をいただいた。それとは別に30分程度面会時間を作っていただき、P大の病院の実際、特に大動物診療についてお話しいただいた。
・Dr. Steve P大の病院は一次診療もやっている。その一次診療を行っている先生で、獣医におけるチーム医療の推進を行っている。休日には2日とも付き合っていただいて、州のお祭りと動物園、そして平日にもプールに連れて行っていただいた。家にも招かれ、大変豪勢なホームパーティーを開いていただいた。今年10月に北里大に来校される予定である。
・Dr. M. A. 病院長で、ウェルカムパーティー、さよならパーティーに出席いただいた。それとは別に1時間程度面会時間を作っていただき、北里大とP大の病院の違い、特にポリクリにおける教育システムの違いについてお話しいただいた。
・Dr. P. R. フローサイトメトリーと共焦点顕微鏡を主な足がかりにしてバイオエンジニアリングを手広く行っている教授であった。大きな助成金を当てて、ディスカバリーパークと呼ばれる基礎研究分野の附置研究施設の中にラボを構え、多くのテクニシャンを雇っていた。植木紘史さんを1週間ラボで面倒見ていただいた。私自身も研究内容についてお話しする機会を得、いくつかのアドバイスをいただいた。
・Dr. L. J. 基礎研究分野の教授で、着床に関連する因子について研究されている。お互いの研究内容についてお話した。
・Dr. E. A. 鳥の繁殖学を専門とされている先生であった。お互いの研究内容についてお話した。不学にて鳥の繁殖内分泌は知らないことが多く、驚かされる点がたくさんあって面白かった。
・Dr. N. P. がん関連因子の基礎研究をされている。有名な雑誌に多数の原著論文をお持ちである。私の研究にとても興味を示してくださった。お互いの研究内容についてお話した。
・Dr. S. L. がん研究の助教授で、植木紘史さんを1週間ラボで面倒見ていただいた。ご本人は公衆衛生関連の委員会が忙しくてたまらないとおっしゃっていた。
・Dr. H. H. 研究分野の副部長で、病理や免疫がご専門とのことだった。竹原先生のことをよく覚えておられた。お互いの研究内容についてお話した。
・Dr. A. B. 動物とヒトの関係について教鞭をとられているとのことだった。入交先生のおられた当時のことをいろいろお話しいただいた。
・Dr. A. N. 去年までの国際交流担当教員で、北里大を懐かしそうに語ってくださった。生理学のe-Learningシステムの向上に力を注いでおられ、その実際を見せていただいた。
・Dr. J. D. バイオナノテクノロジーの専門家で、ドラッグデリバリーシステムの開発などされている。P大で今まさに力を入れている分野らしく、新しい建物がいくつも建設中であった。
・Dr. B. A. 小動物外科の先生で、Mimiと一緒にウェルカムパーティーにいらっしゃった。
・Dr. J. P. 放射線の助教授で、Mimiと一緒にさよならパーティーにいらっしゃった。
・N.S.さん 前述の通り、北里大の病理学研究室のご出身で、現在はADDLで院生をされている。本研修を足掛かりに、留学して偉大な先生となられる本大学の学生が、これからもどんどん生まれるとよいと思う。





5.おわりに
 P大の獣医病院は、ラウンドと呼ばれる症例報告会で昨日の症例と処置を皆で共有することから始まる。ただの報告会ではなく、教員が学生にクイズを出すなどして討論しながら進めていく。外来患畜がやって来たら、まずレジデントと学生が診察を行い、それを教員がチェックして討議した後、教員が学生の前で再び診察を行って、それから初めてオーナーに説明し、治療を開始する。採血や投薬なども、教員の指導のもと、学生が行う。従って診察は通常の病院の3倍程度の時間がかかる。症例数はこなせないが(病院の一日症例数は病院全体で20から30件)、学生のスキル向上にはとてもよいシステムであると考えられる。
 基礎研究は、バイオナノテクノロジーとがん研究に特に力を入れているようだった。アクティビティの高い先生方が数多くおられ、面白い話をいくつも聞くことができた。ディスカバリーパークやADDLなどの附置研究施設にはたくさんのテクニシャンが働いており、質の高い実験が数多く行われていた。それ以外の研究室のインフラは北里大とそれほど変わらないように感じられた。院生達は思い思いのペースでのびのび研究をしており、既視感のある風景が随所にみられた。一方で先生方はかなり仕事熱心な方が多く、研究成果が有名雑誌に数多く掲載されている人もいらっしゃった。ひとたび研究の話となると、時間を忘れて話し込む熱い先生が多かった。
 来校した当初はP大の規模の大きさ、患畜の種類などに驚いたが、落ち着いてラボや病院の中をよくみると、それほど珍しい設備などはないように感じた。結局日本の大学に足りないのは学生主体の教育システムや、よく練られた基礎研究理念であり、今後それらを十分に洗練させれば、今以上に素晴らしい大学が作れるものと考えられた。





6.さよならパーティーでのスピーチ
 I would like to say a few minutes, looking back over these days. As the Japanese proverb says, "the time passes so quickly like an arrow". Today is a good day, and the last day of our staying at Purdue University. Now, I realize sincerely the proverb is correct.
 We would like to appreciate all of your hospitality. Dr. Tomo, Dr. Sandy, Dr. Steve and all the faculty members in Purdue University spent much of time for us. These seven Kitasato students and I have strongly enjoyed this program. I am afraid we made some troubles and disturb your usual works many many times. Because we cannot speak English fluently or we don't have much of knowledge or experiences and we don't know the customs, coM.S.on senses in United States. Maybe some students were shy or discouraged in many cases. When you saw they were in some troubles, you took care of them with a warm heart, and encouraged them. We express your heartfelt thanks for everything you did.
 I didn't attend the clinical rotation actually, but I talked everyday with all the students about what to do and what to study, for around one hour after going back to the hotel. During these two weeks, I strongly felt my students' knowledge was growing up and their thinking ways were changing positively day by day. We were certainly surprised at the large scale of this hospital and high-quality instruments. But our biggest impression is about the teaching system in this hospital. The round discussion system, the clinical examination and treatment by the trainees under the doctors' supervision are very helpful for them to understand. We don't have these teaching systems all over the Japanese veterinary faculties. So we need talk about this in Japan and change our system in near future.
 And I also appreciate reschedule about Hiroshi and Aiko's case. In normal situation, this program is designed for clinical training in this teaching hospital. Thanks to Dr. Tomo, Dr. Sandy and Dr. Reed, they did the exercises about the basic research in Dr. Paul Robinson's lab of the Discovery Park and Dr. Sophie's lab. I can say, "That's one small step for a man, one giant leap for mankind," as well as Neil Armstrong said. I think some of next Kitasato students are also interested in the basic research in Purdue University. So I am grateful if they could choose the basic research practice in the future, if they want. And I strongly hope some of them will come back here to be graduate students or residents in future.
 As for me, I had a good time to discuss with many faculties at Purdue. It was my first time to have an oral presentation in English language. I was very very nervous and excited and stimulated, you know. I am truly honored and thank you for making time in your busy schedule to be there at that time. I feel happy to get some good questions and advices.
 Finally, we would like to say again thank you very much. We never forget this summer.

 Tomohiro Yonezawa, DVM, PhD
Lab. Veterinary Physiology.